英語長文が読めない原因は返り読みー塾講師15年が解説ー

A Japanese student reading English text with a forward arrow, symbolizing smooth reading, bright hopeful flat illustration, warm colors.

英語の長文問題は、単語をいくら覚えても読めない子がいます。

少し極端に言いました。でも、半分は本当のことです。
単語を覚えても読めない子には、単語以外の原因があります。

そしてその原因は、真面目な子ほど陥りやすいのです。
塾で、何百回も見てきました。

この記事はこんな人向け
  • 英語長文だけ時間が足りなくなるお子さんがいる方
  • 単語を覚えても読めない、と悩んでいる方
  • 「集中力の問題」と思ってきた方

この記事のポイント
  • 読めない原因は「返り読み」と「訳すことへの執着」
  • 英語は前から読む。日本語の語順に直さない
  • 毎日10分の練習で、読むスピードが変わる

ある日の塾での出来事

中学3年生のAさん。
模試のたびに、英語だけ時間が足りなくなる。そんな悩みを抱えていました。

保護者
保護者

うちの子、英語だけ急に止まってしまって。

集中力がないんでしょうか…

ポン先生
ポン先生

時間さえあれば、読めていませんか?

それなら、集中力の問題ではありません。

実際、Aさんは時間があれば、ほとんど読めていました。
問題は、読む力ではなく、読み方の”癖”だったのです。

「返り読み」という落とし穴

返り読みと前から読むを比べる矢印

その癖を、私は「返り読み」と呼んでいます。
一度読んで意味がわからないと、前の文に戻って読み返す。

それを、ひたすら繰り返す読み方です。

返り読みをしている限り、どれだけ単語を覚えても、時間は足りなくなります。

Aさんは、読む力がないわけではありませんでした。
むしろ、丁寧に読もうとするから、返り読みになっていたのです。

でも、入試には制限時間があります。
一文ずつ戻って読み直す時間は、残念ながらありません。

もう一つの原因「訳すことへの執着」

返り読みとセットでよく見るのが、一語一語を完璧な日本語に訳そうとする読み方です。
たとえば、この英文。「I am a teacher.」

生徒
生徒

えーと…

私は…先生…です!

ポン先生
ポン先生

意味は合ってる。でも、日本語の語順だね。

英語は前から。「私は/です/先生」の順で読むんだよ。

「なんか気持ち悪い」
最初はみんな、そう言います。

でも、慣れると読むスピードが一気に上がります。
英語の語順のまま、前から意味を取れるようになるからです。

Aさんに教えた3つのこと

① まず「話の流れ」をざっくり掴む

最初から、全部を理解しようとしなくて大丈夫です。
まず「どんな話か」だけを掴む。細かい理解は、後からで間に合います。

② 前から訳す練習を、毎日10分

さっきの「気持ち悪い」読み方を、毎日10分だけ練習します。
英語の語順のまま、前から意味を取っていく。これが、速読の土台になります。

③ 戻り禁止ルールで読む

わからない単語が出てきても、戻らない。
前に進み続けます。

補足ポイント

漫画『ONE PIECE』に、振り返らず船を前に進める場面があります。

あの感覚です。

わからない単語は気にせず、前へ。

多くは、後の文脈から意味が取れます。

戻ると、話の流れが崩れてしまいます。

3ヶ月後のAさん

時間内に解き終えて笑顔の中学生

この3つを、毎日10分。
3ヶ月続けたAさんは、次の模試で英語を時間内に読み切れるようになりました。

生徒
生徒

先生!

最後まで読めました!

ポン先生
ポン先生

でしょう。

読めない子じゃ、なかったんだよ。

保護者
保護者

集中力の問題じゃなかったんですね。

私、ずっと怒っていました…

責める必要は、ありません。
返り読みは、丁寧さの裏返し。ちゃんと直せる癖です。

項目返り読み(NG)前から読む(OK)
読む方向行ったり戻ったり前へ、一方向
読む速さ時間が足りない時間内に読み切れる
わからない単語戻って止まる飛ばして前へ進む
訳し方日本語の語順に直す英語の語順のまま

保護者の方へ

お子さんが英語長文で止まっていても、ため息をつかないでください。
返り読みは、丁寧に理解しようとしている証拠です。

そして、それは修正できる癖です。
「今日は10分、戻らずに前だけ見て読んでみよう」。その一言が、第一歩になります。

ここまでのポイント
  • 読めない原因は「返り読み」と「訳すことへの執着」
  • 英語は前から読む。日本語の語順に直さない
  • わからない単語が出ても、戻らず前へ
  • 毎日10分の練習で、読むスピードが変わる

塾講師から一言

ポン先生
ポン先生

15年、2,000人以上を見てきました。

「英語が読めない」と言われる子の多くは、読む力ではなく、読み方の癖でつまずいています。

癖は、必ず直せます。

よくある質問

単語を覚えても、長文が読めません。

原因は単語以外にあることが多いです。まず「返り読み」と「訳しすぎ」を見直してみてください。

戻らずに読むと、意味がわからなくなりませんか?

最初は不安です。ですが、多くは後の文脈で意味が取れます。まずは10分から試してみてください。

前から読む練習は、どうやればいいですか?

短い英文で「英語の語順のまま」意味を取る練習を、毎日10分。慣れると、自然に速くなります。

どれくらいで効果が出ますか?

個人差はあります。ただ、毎日続ければ、数週間〜数ヶ月で変化を感じる子が多いです。

まとめ

長文が読めない本当の原因は「返り読み」と「訳すことへの執着」です。
わからなくても前に進む練習を、毎日10分。

これだけで、読むスピードは変わります。
まずは今日、10分から始めてみてください。

実は、返り読みを直しても読めない子には、もう一つ共通の原因があります。
それを放置すると、せっかくの努力が空回りしてしまいます。

次回は、その原因を、実際の塾での事例をもとに解説します。
お楽しみに!

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