この内容は、塾で個別に指導している内容を、家庭で再現できる形にまとめたものです。
面談や授業で何度も伝えている内容を、順番・やり方・声かけまで含めて、すべて言語化しています。
- 推薦入試に向けて、何から始めるか迷っている方
- うちの子が「今どこにいるか」を知りたい方
- 学年別に、具体的な手順が欲しい方
- 推薦は「順番」が命。中1探索・中2深める・中3言語化
- 学年別チェックリストで、今の現在地がわかる
- 保護者は「聞いて・見守って・繋げる」役
はじめに なぜ「順番」が大事なのか
まず一つ、確認させてください。
今のお子さん、こんな状態になっていませんか。
- とりあえず部活をやらせている
- なんとなくボランティアをさせている
- 高校に入ってから考えようと思っている
悪いわけではありません。
でも、このまま進むと、高2で「何も語れない状態」になりがちです。
推薦入試は「直前の頑張り」では、どうにもならない試験です。
「今どこにいるか」と「何を積み上げるか」
推薦入試は、これが全てです。
第1回:大学受験には「隠しルート」がある。推薦入試を知っているかで、3年後が変わる。
第2回:大事なのは「語れる経験」。結果より動機。活動と志望学部の一本線が全て。
第3回:中学生のうちに世界を広げる。先生以外の大人と関わり、職業を知る。
第4回:高校選びが大学受験を決める。合格実績の内訳・進路指導の熱量・指定校推薦の枠を確認する。
推薦入試の全体像(一般 vs 推薦)

| 項目 | 一般入試 | 推薦入試(総合型・学校推薦型) |
|---|---|---|
| 武器 | 学力・テストの点数 | 語れる経験・志望理由・人間力 |
| 準備開始 | 高2〜高3 | 中学生から |
| 勝負どころ | 当日の試験 | 3年間の積み上げ |
一般入試は、ラスボスに正面から挑む戦い方。
推薦入試は、別ルートで進む戦い方です。
どちらが向いている?
目安は、こうです。
- 特定の分野に、強い興味・情熱がある
- 人前で話すのが得意、もしくは鍛えられる
- コツコツ活動を積み上げられる
- 「なぜ?」を考えるのが好き
- テストで実力を発揮できる
- 特定の分野より、幅広く学びたい
- 直前に集中して追い込める

うちの子、
どっちかな…

一方に絞らなくていいです。
両方準備しておいて、高2で判断する。
それが一番安全です。
剣も魔法も、両方使えるように。
中学のうちは絞らず、両にらみが一番安全です。
学年別チェックリスト

一つだけ注意してください。
このチェックリストは、順番を飛ばすと意味がありません。
中1でやるべきことを飛ばして中3対策だけしても「語れる中身」がないまま、言葉だけを作ることに。
面接官は、そこを一瞬で見抜きます。
お子さんの学年を見てください。
中1チェックリスト
- □ Q1.好きなこと・熱中できることが1つ以上見つかっている
- □ Q2.親以外の大人と話す機会が、月1回以上ある
- □ Q3.世の中の職業を10種類以上、説明できる
- □ Q4.「なぜ?」と考える習慣がある
- □ Q5.部活・習い事・課外活動のどれかに参加している
| ✅の数 | 状態 | ひとこと |
|---|---|---|
| 5個 | 最高のスタート | このまま続ける |
| 3〜4個 | 十分 | つかない項目を1つ意識 |
| 1〜2個 | 今日から間に合う | まず「好きなこと探し」から |
| 0個 | 今日から動けばOK | 今日動くのが条件 |
中2チェックリスト
- □ Q1.好きなことを深める活動を続けている
- □ Q2.企業連携・地域活動・ボランティアなどの経験がある
- □ Q3.志望する職業・学部のイメージが何となくある
- □ Q4.自分がやってきた活動を、一言で説明できる
- □ Q5.生徒会役員・生徒会長に挑戦した、または検討している
| ✅の数 | 状態 | ひとこと |
|---|---|---|
| 5個 | このまま走る | 高校で、かなり有利 |
| 3〜4個 | いいペース | 特にQ2・Q5を今学期中に |
| 1〜2個 | 少し急ぐ | まずQ4「一言で説明」から |
| 0個 | 今すぐ動く | 気づいた今日が、一番早い日 |
中3チェックリスト
- □ Q1.自分の経験を「活動→動機→将来」の一本線で語れる
- □ Q2.志望高校の推薦実績・一般入試との内訳を確認している
- □ Q3.高校の指定校推薦枠・進路指導体制を確認している
- □ Q4.志望理由を200字以内で書ける
- □ Q5.自分の強みを3つ言える
| ✅の数 | 状態 | ひとこと |
|---|---|---|
| 5個 | 準備万端 | 高校でさらに深める |
| 3〜4個 | あと少し | 特にQ1・Q4を今週中に |
| 1〜2個 | 集中してやる | 今からで、追いつける |
| 0個 | 高1の4月から本気 | すぐ動けば、逆転できる |
チェックが少なかった人への対処法
「好きなことが見つからない」場合
好きなことが見つからない子に、共通していること。
それは、経験の数が少ないことです。
メニューを見たことがない料理は、注文できません。
まず、食べてみること。
興味がなくても一回やってみて、合わなければやめていい。
数をこなす中で「これかも」が見つかります。
「大人と話す機会がない」場合
一番手軽なのは、親の友人・知人と話させることです。
食事の席に呼ぶのが自然。
難しければ、オンラインでも構いません。
今の時代、オンラインで色々な大人とつながれます。
むしろ、地方の子ほどオンラインを使うと世界が広がります。
金魚鉢の外には、インターネットという大きな海があります。
「活動を一言で説明できない」場合
これが、一番多いパターンです。
活動はしているけれど、言葉にできない。
夕食のときに「最近やってること、一言で言うと?」と聞いてください。
「別に」と言われても、聞き続けてください。
ある日、答えてくれます。
あわせて、週1回「今週やったこと・感じたこと」を日記やメモに書かせてみてください。
書くことは、考えることです。
「志望理由が書けない」場合
志望理由が書けない子は、この順番で考えてみてください。
- ①「好きなこと・得意なこと」を書き出す
- ②「なぜ好きか・得意になったきっかけ」を書き出す
- ③「それを活かして将来どうなりたいか」を書く
- ④ ①②③をつなげて、200字にまとめる
書けない子の多くは、いきなり「将来の夢は?」から入って詰まります。
好きなこと→なぜ→将来の順で逆算するのがコツです。
高校選びの最終確認リスト(5つ)
高校見学・説明会で、必ず確認してほしい5つです。
- □ 確認① 合格実績の、推薦と一般の内訳を教えてもらう
- □ 確認② 指定校推薦の枠の数と、主な大学名を確認する
- □ 確認③ 総合型選抜の合格実績と、指導体制を聞く
- □ 確認④ 進路指導の、具体的なサポート内容を聞く
- □ 確認⑤ 課外活動・生徒会・企業連携の機会があるかを確認する
この5つに、丁寧に答えてくれる高校を選んでください。
見た目だけ整えている高校には、気をつけて。
保護者がやること・やってはいけないこと

- ❌「生徒会に立候補しなさい」と強制する(やらされた経験は語れない)
- ❌「あの子はもう〇〇してるのに」と比べる(やる気を一瞬で消す)
- ❌「推薦で行けるから勉強しなくていい」と思う(推薦でも最低限の学力は必要)
- ⭕「最近、何が面白かった?」と週1回聞く
- ⭕ 親の知り合いと話す機会を、月1回作る
- ⭕ 子どもの活動を否定せず「なぜ好きか」を聞く
- ⭕ 高校見学には、必ず子どもと一緒に行く

自分で選んだ高校のほうが、
頑張れますよね。

自分で選んだ責任感が、推薦入試で語れる経験を作る原動力になります。
最終的に3年間を過ごすのは、子ども自身ですから。
おわりに
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
長かったですね。
最後まで読んだということは、それだけお子さんの未来を真剣に考えている証拠です。
それだけで、十分です。

全部を一度にやろうとしないでください。
チェックリストで一番気になった項目を、一つだけ。
今日から始めることを、一つだけ。それでいいんです。
推薦入試で合格する子は、特別な子ではありません。
語れる経験を持ち、語れる言葉を持ち、自分の意志で動いてきた子。
それだけです。
その経験と言葉と意志は、今日から積み上げられます。
さあ、Here we go。
- 推薦と一般は「別のゲーム」。両方準備が安全
- 中1は探索・中2は深める・中3は言語化
- チェックリストで「今うちの子はどこか」を確認
- 好きが見つからないのは、経験の数が足りないから
- 志望理由は「好き→なぜ→将来」の順で考える
- 高校選びは、5つの確認リストを持って説明会へ
- 保護者は「聞いて・見守って・繋げる」役に徹する
塾講師から一言

15年、2,000人以上を見てきました。
推薦で受かる子は、特別な子ではなく、語れる経験と言葉と意志を積み上げた子です。
順番どおり、一つずつ。
お子さんの未来を、一緒に作っていきましょう。
よくある質問
何から始めればいいですか?
お子さんの学年のチェックリストで、気になった項目を1つだけ。今日から始めることを、1つに絞ります。
中3ですが、間に合いますか?
今から集中すれば追いつけます。0個でも、高1の4月から動けば逆転できます。
推薦と一般、どちらに絞るべきですか?
中学のうちは絞らず、両方準備して高2で判断するのが安全です。
志望理由が書けません。
「好きなこと→なぜ→将来」の順で書き出し、最後に200字にまとめます。いきなり夢から入らないのがコツです。
まとめ
推薦入試は、順番が命です。
学年別チェックリストで現在地を知り、一つずつ積み上げる。
それが、一番の近道です。
保護者は「聞いて・見守って・繋げる」役に。
まずは今日、一つだけ始めてみてください。
このブログでは、塾で15年・2,000人以上を見てきたリアルな話を届けています。
お楽しみに!
