記述問題、空欄のまま提出したことはありませんか。
もしくは、とりあえず1行目を写したことは。
実はこれ、書く力がない子の話ではありません。
「何を書けばいいかわからない」だけなんです。
そしてそれは、あることを知らないから起きています。
塾で、何度も見てきました。
- 記述問題だけ書けない、というお子さんがいる方
- 「筆者の主張をまとめなさい」で手が止まる方
- 記述の書き方のコツを知りたい方
- 段落ごとの一言まとめが「出汁(骨格)」になる
- 余白にメモ→つなげる言葉で結ぶ
- 最後に「つまり〜」を足す
「記述問題だけ、全然書けなくて」
ある日の塾での出来事です。
中学生のCさん。長文の内容は、つかめるようになっていました。

内容はわかってきたんですけど、記述問題だけ全然書けなくて。
「筆者の主張をまとめなさい」ってやつです。

大丈夫、それ、全員やります。
とりあえず1行目を写す、でしょう。
書く力がない、という話ではありません。
「何を書けばいいかわからない」だけです。
そしてそれは、あることを知らないから起きています。
そのあることを、この記事でお伝えします。
「筆者の主張」はどこにあるのか


前回やった段落ごとの一言まとめ、
あれって答案に使えるんですか?

そのままは使えないけど、骨格になります。
料理でいうと、出汁です。
段落ごとの一言まとめが「出汁」です。
そこに肉と野菜を足して、ちゃんとした答えになります。
1行目を写すのは、水だけで出汁を作ろうとしている状態です。
それでは、味の薄い答えにしかなりません。
出汁さえあれば、料理はできる。
記述問題も、段落メモという出汁があれば書けます。
実際にやってみた
さっそく、Cさんにこの長文を、段落ごとにまとめてもらいました。
1段落目「プラスチックごみが海を汚している話」
2段落目「魚や海の生き物への影響」
3段落目「各国の取り組み」
4段落目「私たちにできることがある」
では、筆者の主張は?
——「海の汚染で生き物に影響が出ているから、私たちも行動しないといけない」

あれ、できた。
1行目を写すより、全然いいですね。

段落の一言を並べたら、
自然に主張が見えてきたでしょう。
記述問題で意識してほしい3つのこと
① 段落の一言を、余白にメモする
読みながら、問題用紙の余白に一言メモを書いておきます。
「問題用紙は、汚してなんぼ」です。

問題用紙に書いていいんですね。
今まで、きれいに使ってました。

むしろ、書かないともったいない。
どんどん汚してください。
② メモを「つなげる言葉」で結ぶ
並べたメモを、つなげる言葉で結びます。
「そのため」「しかし」「つまり」
この接続詞を入れるだけで、メモが文章になります。
パズルのピースを、つなぐ感覚です。
バラバラのメモが、ひとつの答えになっていきます。
③ 最後に「つまり一言で言うと?」を足す
答えの最後に「つまり〜」の一文を足します。
採点者に「ちゃんとわかっていますよ」と伝えるためです。
記述問題は、採点者との会話です。
怖い試験官ではなく、話を聞いてくれる人だと思って書くと、気が楽になります。
空欄より、書いたほうが可能性は上がります。
| 項目 | 1行目を写す | 段落メモをつなげる |
|---|---|---|
| 中身 | 味が薄い(水だけ) | 骨格がある(出汁あり) |
| 筆者の主張 | 入っていない | 自然に入る |
| 採点 | 点になりにくい | 部分点が取りやすい |
2ヶ月後のCさん


先生、記述問題、前より書けるようになりました。
メモを取ってから、つなげるだけなので。

何を書けばいいか、
わかるようになったね。

記述の点数が上がってきて。
前は空欄が多かったんですけど、最近は埋まっているみたいで。

空欄を埋める勇気が、出てきたということです。
1行目を写す勇気から、自分の言葉で書く勇気へ。

1行目を写していたの、
バレていたんですね。(笑)
1行目を写す勇気から、自分の言葉で書く勇気へ。
Cさんは、確かに変わりました。
保護者の方へ
お子さんが記述問題を空欄にしていたら、こう聞いてみてください。
「段落ごとに、一言まとめてみた?」
まとめられていれば、あとはつなげるだけです。
出汁さえあれば、料理はできます。
「まずメモを取ってみよう」
その一言が、第一歩になります。
- 段落の一言まとめが「出汁(骨格)」になる
- 余白にメモを取る(問題用紙は汚してOK)
- つなげる言葉で結び、最後に「つまり〜」
- 記述は採点者との会話。空欄を埋める勇気を
塾講師から一言

15年、2,000人以上を見てきました。
記述が空欄の子は、書けないのではなく「何を書くか」の材料を持っていないだけです。
段落メモという出汁があれば、必ず書けるようになります。
よくある質問
記述問題が、いつも空欄になります。
まず段落ごとの一言メモを。並べてつなげるだけで、答えの骨格ができます。
何をメモすればいいですか?
各段落を「一言で言うと何の話か」。日本語で大丈夫です。
メモを文章にするコツは?
「そのため」「つまり」などのつなげる言葉で結び、最後に「つまり〜」を足します。
部分点はもらえますか?
空欄より、書いたほうが可能性は上がります。まずは、埋める勇気が大切です。
まとめ
記述問題で書けないのは「筆者の主張がどこにあるかわからない」からです。
段落ごとの一言メモを余白に取り、つなげる言葉で結ぶだけで、答えになります。
問題用紙は、汚してなんぼ。
採点者との会話だと思って書くと、気が楽になります。
出汁さえあれば、料理はできます。
ここまで4回で「返り読みを直す」「読む量を増やす」「段落ごとに一言」「記述に活かす」をお伝えしました。
ただ、順番・タイプ別・教材は、お子さんの状況によって変わります。
「うちの子は何から始めればいいの?」という方へ。
タイプ別・段階別でやることがわかる「英語長文が読めない子への完全対応マニュアル」にまとめました。
次回をお楽しみに!

