子どもが嘘をつくようになったのは、子どものせいじゃないかもしれません。
少し強い言い方をしました。
でも15年見てきて、これが本当のことだと思っています。
嘘をつく子の裏には、ほぼ必ず「怒られるから正直に言えない」という理由があります。
つまり、叱り方が変われば、嘘は減ります。
- 「別に」「やった」しか言わないお子さんがいる方
- つい感情的に怒ってしまう、と感じている方
- 子どもが正直に話せる関係を作りたい方
- 感情で怒ると、子どもは嘘を覚えていく
- 「怒る」と「叱る」は、まったく別物
- 行動と人格を分け、リスペクトを持って叱る
「テストどうだった?」「…別に。」
塾をやっていると、こういう子に定期的に出会います。
テストの点数を隠す。
「宿題は?」と聞くと「やった!」と即答。
でも、実際はやっていない。
最初は、小さな嘘です。
でも積み重なると、嘘をつくことが、その子の「通常」になってしまう。

うちの子、
最近何を聞いても「別に」か「やった」しか言わなくて…

お家で怒ることは、多いですか?
それ、怒られないために嘘をついている可能性があります。
でも、今気づけたので大丈夫です。
気づいた今日から、十分変えられます。
むしろ、気づいていない方のほうが多いくらいです。
「怒る」と「叱る」は、まったく別物

まず、言葉を整理します。
怒る=感情をぶつけること。
叱る=子どものために、言葉を選んで伝えること。
感情的に怒ると、子どもは内容より「怒られた」という事実だけが残ります。
次に同じことが起きたとき、考えるのは「どうすれば怒られないか」です。
正直に話すことではなく、バレない嘘のつき方を覚えていく。
感情で怒るほど、子どもは「隠す」方向に進みます。
| 項目 | 怒る | 叱る |
|---|---|---|
| 中身 | 感情をぶつける | 言葉を選んで伝える |
| 子どもに残るもの | 「怒られた」という事実 | 「次はこうしよう」という気づき |
| 子どもの学ぶこと | バレない嘘のつき方 | 正直に話しても大丈夫という安心 |
じゃあ、どう叱ればいいのか

難しいことは、一つもありません。
次の3つだけです。
① まず「それはダメだってわかってるよね?」と確認する
いきなり怒鳴るのではなく、まず子ども自身に「ダメだ」と気づかせます。
ここが、一番大事なポイントです。

宿題、
やってなかった…

それはダメだって、わかってるよね?
わかってるならよし。
じゃあ、なんでやれなかった?
「ゲームしてたら忘れた」 それなら「ゲームの前にやるか、タイマーをセットしよう!」
子どもも「それならできそう」となります。
怒鳴る必要は、ありません。
「何回言えばわかるの!」と言いたくなる気持ちは、よくわかります。
でも、その言葉は、子どもには何も残らないのです。
② 行動と人格を、分けて伝える
「あなたはダメ」ではなく「その行動がよくない」と伝えます。
「何回言えばわかるの!」という言い方だと、子どもは”自分がダメな人間だ”と受け取ってしまいます。
子どもは、思っているより繊細です。
でも、大丈夫。今日から変えればいい。
叱るのは「行動」だけ、と決めておくと、言葉が変わります。
③ 子どもにも、リスペクトを持って接する
子どもへのリスペクトとは、特別なことではありません。
話を最後まで聞く。
感情的にならない。
理由を説明する。
大人同士でやっていることを、子どもにもやるだけです。

言われてみれば、
子どもにはやっていなかったかも…
省略しすぎてました。

相手が子どもだと、つい省略してしまうんです。
でも、気づいた保護者の子どもは変わります。
断言できます。
リスペクトを持って接するようになると、子どもは少しずつ態度が変わります。
正直に話すようになる。嘘をつく必要が、なくなるからです。
実際に変わった話
ある保護者の方に、叱り方の話をしたことがあります。
最初は「うちの子は、何を言っても聞かない」とおっしゃっていました。
でも、理由を添えて話すようにしてから、少しずつ変化が出てきました。
「最近、テストの点数を、自分から見せてくれるようになった」と。
点数は、まだ上がっていなくても大丈夫。
正直に話してくれるほうが、点数より大事です。
点数は、これから上げればいい。
保護者の方へ
子どもが嘘をつくようになったとき、責める前に、一度考えてみてください。
「怒られないための嘘」に、なっていないか。
嘘をつかせているのは、もしかしたら叱り方かもしれません。
でも、大丈夫。気づいた今日から、変えられます。
子どもにも、リスペクトを。
それだけで、少しずつ関係が変わっていきます。
- 感情で怒ると、子どもは嘘を覚えていく
- まず「ダメだってわかってるよね?」と確認する
- 「あなた」ではなく「その行動」を叱る
- リスペクトを持つと、子どもは正直になる
塾講師から一言

15年、2,000人以上を見てきました。
私自身、怒って失敗したこともあります。人間なので。
ただ、反省するのは早いです。
叱り方は、才能ではなく「意識」です。
今日から変えられます。
よくある質問
子どもがすぐ嘘をつきます。
「怒られないための嘘」になっていないか、まず確認を。叱り方を変えると、正直に話しやすくなります。
つい感情的に怒ってしまいます。
まず「それはダメだってわかってるよね?」と確認してから、改善策へ。この一手間で、怒鳴らずに済みます。
「行動と人格を分ける」とは?
「あなたはダメ」ではなく「その行動がよくない」と伝えることです。人格を否定しない、が大切です。
叱っても点数が上がりません。
まずは、正直に話せる関係づくりから。点数は、その後についてきます。焦らなくて大丈夫です。
まとめ
感情で怒ると、子どもは嘘をつくようになります。
まず「それはダメだってわかってるよね?」と確認してから、改善策へ。
行動と人格を分けて伝え、リスペクトを持って叱る。
それだけで、子どもは正直に話すようになります。
実は、正直に話すようになった子と、そうでない子の間には「褒め方」にも決定的な違いがあります。
叱り方と褒め方は、セットです。
次回は、その話を、実際の塾での事例をもとに解説します。
お楽しみに!
